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★ telesco 39 ★
執筆記録とか、萌え語りとか、感想とか
2010.04.03_19:30
せっかくなので、SSな感じでやってみた。

白紙領域のウィルさんからのバトン! あざーっす!

※風邪引きさん→ディル 看病する人→リーディア


 日射しが強くなり、日々の喧噪が満ちはじめた王国騎士団本団寮の食堂。
 フォークでつつくばかりで、ろくに口を付けていない朝食が寂しげに置かれているテーブルに突っ伏し、白騎士団長のディル・ギリアは呻いた。
 木製のテーブルでは火照った頬を冷やすこともできず、酷くなるばかりの頭痛にうんざりと溜息をつく。
「まさか、オレが風邪?」
 信じられない。
 ずきずき痛むこめかみを強く押さえ、ディルはすっかり冷めてしまったスープを恨めしげに睨んだ。久方ぶりのまともな朝食だというのに、食欲がまったくわいてこないなんて、らしくない。
「くそ、これなら注文するんじゃなかった。水だけで良かったんじゃねーかよ、もったいない。てか、せっかくの休日だぞ。くたばっている場合じゃないって」
 愚痴る。
 だが、時間帯のずれた食堂はがらんとしていて、慰めてくれる者はおろか、いさめる声すらもない。むなしさを噛みしめながら、ディルはとりあえず水を空きっ腹に流し込んだ。
(オレも、随分と丸くなっちまったよな)
 たかが、風邪。
 たかが、頭痛。
 ストリートチルドレンの頃だったら、少しばかり……いや、吐いてでも食べていたに違いない。すっかり冷めたスープでも、極上の贅沢品だったのだ。
 なんとか口に運ぼうとポテトサラダの山にフォークの先端を押し込むが、気力が続くのはそこまでで、力の入らない右手は、ぶるぶると情けなく震えるばかりで動かない。
「無理して食べない方がいい」
 震える手からフォークを取り上げられ、突きすぎて蜂の巣になっている朝食をのせたトレーが視界から消える。
 突然の強制終了に視線を持ち上げると、「やれやれ」と肩をすくめる青年の姿があった。
「オレは負けねぇ、負けたくないんだ。リーディア」
「……負けておけ、おとなしく。いつまでたっても片付かないだろう。みて見ろ、睨まれているぞ」
 つややかな黒髪、日射しを受けて青みを強くする黒い目。リーディア・カーザスは「やれやれ」と肩をすくめ、ディルから取り上げた朝食セットを返却台へと持っていってしまった。
 あまり愛想のない食堂のおばさまが、トレーをもつリーディアに、実ににこやかな笑みを浮かべている。厨房では既に、昼食の仕込みが始まっているようだ。
「具合が悪いなら、もっと軽いもので済ませば良かっただろう」
「喰えば、なんとかなると思ったんだよ」
 トレーが占領していたスペースにだらりと上半身を乗り上げ、寝そべる。とうとう、目眩さえしてきた。
「それはそうと、なんでお前ここにいるんだよ。巡回じゃないのか?」
 いつもどおり、きっちりと黒い騎士服を着込んでいるリーディアを見上げる。
「ハロルドと交代した」
「うれしいね、わざわざ看病してくれるなんてさ」
「今日中に、始末しなくてはならない書類があってな」
「そこは、嘘でも、そうだって言っておくもんだぜ、リーディア」
 苦笑を零すと、理解できないと形の良い眉をひそめられる。
「……昨晩から、調子が悪そうだったからな。もしやとは思ったが。熱が出てきたんじゃないのか?」
「かもな。汗っぽいし、気持ちが悪いな」
 立って、歩くのさえ億劫なのだが、モップ片手に睨んでくるおばさまの神経をこれ以上逆撫でるわけにもゆかない。
 ふー、と大きく溜息をついて、ディルは立ち上がる。
 が、力がうまく入らずよろける。
「危なっかしいな、珍しい」
「やばい、限界かも」
 リーディアに縋り付くも、支えてもらってないと崩れ落ちてしまいそうだ。前後不確定。ぐるぐる回る視界は、夢を見ているようだ。考えが、うまくまとまらない。
「しかたない、部屋まで運んでやる。途中で行き倒れられても、夢見が悪いしな」
 溜息に、どこか楽しんでいる素振りもみえるリーディアに、ディルは反撃しようと口を開くが、すぐに言葉を飲み込む。喋ったらそのまま、吐いてしまいそうで恐かった。
 そのまま、ずるずると引きずられるようにして階段を上り、好奇の目で様子を窺う団員達の視線をかいくぐって、二人は各団の団長と副団長が兼用で使っている執務室兼資質の前にたどり着く。
 白騎士団と黒騎士団の部屋は、向かい合わせとなっている。
「すなおに病人だと自覚して、おとなしく寝ていることだな。俺も仕事がつまっているから、あまり顔は出せないが、様子は見に来よう」
 がちゃ。と、ドアノブが回り、少しばかり立て付けの悪い扉が開く。
「……これは」
 絶句するリーディアに、ディルは腫れぼったい瞼をこじ開ける。
 ぼやける視界の中にある、自室の光景。「まあ、仕方ないよな」と胸中でつぶやく。
 足の踏み場もないほど、物であふれた部屋は。主の侵入すらも拒むほどに散らかっていた。




まさかの、後編へ!

いや、なんか長くなったのです。

これから書きます。
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2009.01.25_23:54
ウィルさんから頂きました!

◆はじめに数字にキャラをあてはめる。他所のお子様借りるのも有

数字の人があれですか、進行役な感じで進めるのかな?

一番から六番まで、王国騎士団のメンツでという指定です。

むさ苦しいです。^^

一番から、発言力がある順ということで……

1/アルゼイン 2/エイリアス 3/リーディア 4/ディル 5/ヒュール 6/ハロルド

ディルとヒュールはどっちが「発言力」でうえであるか、悩んだのは秘密だ!

……みんな、良く喋るので多分、とんでもなく長いんだぜ orz


2008.09.24_22:00
お持ち帰りしてきました!


>>はじめに
このバトンは、回してきた人が添付した作品の本文を読んで国語のテストのような質問に答えていくものです。
その内容が正解かどうかを問うものではなく、読み手がどのように受け取っているのかを知ることによってこれからの創作に生かせたらいいですね、という観点から作られました。そこのところヨロシク!ご了承くださいませ。

>>ルール
・回された人は感じたことを率直に答えてください。テストというよりは感想に近い形ですのでお気軽に。
・回す人は作品のボリュームに気をつけてください。問題形式の関係で長すぎるとわかりにくくなってしまいます。
・本文とする作品は書き下ろしでも既出作品からの抜粋でも可。

問題文はウィルさんのブログにて!